2018年1月30日火曜日

【開催レポート】第9回発達凸凹の?について語るcafe

   京都に、当事者も発達障害について語り合える場があれば・・・思いで発足し9回目を迎えた「発達凸凹の?について語るcafe」。One day cafe. kyotoは、誰もが凸凹のある中で「ひとり一人が輝ける社会とは?」という問い を胸に、支援者も当事者も関係なく、年齢もバックグラウンドも異なる人が、 同じ空間で共に対 話し、学び、成長する空間です。それぞれが主体的に行動しながら、未来を考えていきます




なんと今月は初めて来られた方が半数。合計約30名の方が足を運んで下さいました。


日本発達障害学会の報告会

前半は、8月11、12日に群馬県社会福祉総合センターで開催された日本発達障害学会の報告会でした。出展ブース数は大学を主とした98ブース。発表して下さったのはLASS  to  dream の代表yu-kaさん、同志社大学大学院生のみーにゃんさん、One day cafe.kyoto のスタッフ山衛門さんです。


   yu-ka さんは発達障害者が非言語をどう捉えているかと職務創出について話して下さりました。一般的に当事者は音声・表情からの読み取りが苦手と言われていますが、検査の結果必ずしもそうではないことが分かりました。しかし曖昧な表情を悪い方へ解釈しストレスを感じてしまうようです。職務創出については仕事の任せ方についてはいくつかの方法があり、また発達障害と一括りにするのではなく個々の特性に応じた職務につくことが重要だそうです。意外と自分のことが分かっていないという人も少なくない当事者が仕事とのミスマッチを防ぐ為に自己理解の大切さと会社や社会の援助・理解の必要性を強く感じました。



   みーにゃんさんは大学院で大人の発達障害に必要な支援の研究を行っておられます。近年大学でも発達障害の傾向を持つ生徒が増加し、学校生活だけでなく就職においても苦労されているようです。大学にアンケートを実施したところ、支援が必要と回答した大学が多いにも関わらず実際に取り組めているところはとても少ないようで、まだまだこれからという印象を受けました。インターンシップ等の支援プログラムにより、就労での躓きを防ぐ効果を感じられた例も紹介して下さりました。



   山衛門さんは今回の学会発表の内容がどちらかというと重度の方向けだという印象を持たれたようですが、発達障害者支援センターがあまり利用されていない現状や高機能発達障害の方が就労を続けられている理由、専門家から見た発達障害の子どもについての発表などをお話して下さいました。





特別企画!グラフィッカーの松井 大さんがミニレクチャを実施!


岐阜にお住まいのグラフィッカー、松井大さんがOne day cafe.kyotoにお越しくださりました!前半の学会報告会をグラフィックレコーディングに描いてくださり、さらに、「話を書くためのミニレクチャー」をしてくださりました。大さんは、グループのマネジメント業務をきっかけにファシリテーションを学び始め、ファシリテーション・グラフィックやグラフィック・レコーディングに興味を持たれたそうです。今回、ご自身の経験をもとに、対話の場で活用できるグラフィックスキルをご紹介いただきました。

参加されたみなさん、いきいきとペンを持って楽しく描く練習をされていました。




テーマトーク

   後半、は参加者から話したいテーマを募ります。話したい内容を元にそれぞれ分かれてテーマトークをしました。毎回様々なテーマが出され、熱い議論が展開されています。今回のテーマは以下の4つです。

   ①発達凸凹当事者が周りに伝えていきたい「凸」の話
の方は長所を生かして独立して働いている人も多いようです。確かに実際にお会いすると独自性がありキラッと輝く魅力があります。しかし上手く社会とマッチすれば良いのですが、ミスが多く偏りがある為一般的には生産性が高くないと思われている部分があるという話でした。

   ②「好きなこと」「得意なこと」を生かす就労支援
「好き」「得意」は人によって捉え方が違うという意見が出ました。個人と会社の認識の違いによるものだと思います。
生かせなくても満足な方もおられますし、逆に仕事場でそれらを見つけられる支援も必要なのかもしれません。自分の得意を語り合える場が必要との意見も出ました。



   ③遺伝子検査でもし発達凸凹と診断されたら?&家族間における当事者へのフォロー
遺伝子検査において生まれる前に分かり且つ障害があった場合生きにくさが予想される現代において、「悩む」「受け入れる」の2つに分かれました。
やはり発達障害の方が家族にいらっしゃるとコミュニケーションの問題が存在するようです。相手に上手く伝える工夫をしたり魅力として見るという方法があるとお話されていました。

   ④専門家と当事者がパートナーになるには?
当事者から専門家、専門家から社会に向けて発達障害の研究内容を上手く伝えられているかの問題があるようです。実際どちらの声も偏ってはいけません。専門家は当事者をサンプルとして見ているところがあるがそれでも良いという声や、逆に当事者がピアサポートとして参加し仕事に出来ないかという声がありました。




   最後はそれぞれのグループが発表して、こんな意見が出たよこんな話をしたよと皆で共有しました。



【凸凹フューチャーセンター(One day cafe. kyoto )】

自分自身にとっての凸 (強み) は、 おにぎりの中に入っている梅干しのように ぱっと見ただけでは外からは見えにくい。 中に大切にしまわれていて、 自分では見つけにくい。 そんな凸凹を大切にして コミュニティの中での対話やコミュニケーションを通じて自分の凸に気づいていく 学び・成長し続けるコミュニティを 私たちはめざします。


話の見える化(グラフィックファシリテーション)を活用したサポート

話した内容を、その場で文字とイラスト描いて 見える化していくグラフィックファシリテーションを活用した対話の場づくりを行っています。話した内容を忘れても確認できるので、話すことが苦手な方も、人見知りの方も、話しすぎる方も安心して対話に参加することができ、参加者ひとり一人が自分のペースで安心して過ごせる場づくりを心がけています。

気軽にご参加ください♪

   One day cafe. kyoto は発達障害について話してみたい方の対話の場、学びの場を開催しています。「生きづらさを感じているけれど、どうしたらいいかわからない」「身近に生きづらそうな人がいるけれどどう接すれば良いかわからない」「専門家から学ぶのは少し敷居が高い」等、まずは当事者も支援者も普段の肩書きの看板をおろして、対等に対話することでの気づきを大切にしています。発達凸凹の?について語るcafeに「行ってみようかな」と興味を持たれたら気軽にご参加ください♪皆様のお越しをお待ちしています。この他にも、定期的に「マインドマップ」「話の見える化を活用したサポート」「ABD読書会」などの勉強会やワークショップを開催していますので、関心をもたれた方はお気軽にお越し下さい。

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