2018年2回目の「発達凸凹の『?』について語るcafe」。今回はいつもと趣向を変えて「話す・聞く・書く」というテーマで開催されました。
なんと!今回は、発達障害専門雑誌「きらり。」の方が取材に来て下さいました。
取材のカメラのシャッター音が鳴る中で、敢えて(?)カメラを見ようとせずにファシリテーションを務めていたトシヤさんが印象的でした(笑)
ストーリーテリング
前半はストーリーテリング(ストーリーを語る・聞くという行為を通して、新しいものの見方を発見する対話の手法)という手法を使った、ヒーローインタビューです。
ここでの「ヒーロー」は話す人です。①話す人②聞き人③書く人の3役に分かれて、インタビュー開始です。
テーマは2つ。1つ目は「自分の好きなこと」、2つ目は「自分の出身地の紹介」
まずはテーマ①で、ご自身のことを話して頂いて、それからテーマ②でどんな所で過ごされてきたのか話してもらうという、広がりのある構成にしてみました。
それぞれのグループを見てみると、自分の役に集中して話しているグループ。3人が向き合って取り組んでいるグループ。書く人を挟んで、話す・聞くをしているグループ…。
「話すのが苦手」「聞くのが苦手」「書くのが苦手」色々な方がおられましたが、「相手のことを考えて話す」「受け止める」ということがじっくりできた、とても良いワークだったと思います。
それと同時に、戸惑いや緊張がありながらもお互いのことが知れる、暖かな雰囲気の流れる貴重な空間となりました♪
テーマトーク
後半はいつもと同じくテーマトークです。今回のテーマは4つ。
テーマ①:障害者としての恋愛について
避けては通るのは難しいかもしれない、カミングアウトの問題。
気になる相手にどう伝えるのか、タイミングもあります。
1.初めから診断名を言う 2.オブラートに包んで伝える 3.後で言う(その場合、隠していたと思われる)
1.初めから診断名を言う 2.オブラートに包んで伝える 3.後で言う(その場合、隠していたと思われる)
色々な選択肢がありますが、個性(凸凹)は誰でもあるのではないでしょうか。当事者は「障害」と重く受け取らない、相手は理解する、ということが大事なのではないかと思います。
テーマ②:親や兄弟などが亡くなったり、あるいは介護が必要な場合(特に当事者)どうするべき
1番重要なのは、家族の状況を把握することでしょうか。
そしてお葬式など費用面を考慮した終活についても。家族で金銭面など管理する頼れる人も必要で、亡くなった時に誰もいない場合、弁護士など第三者も必要です。また1人で抱え込まず、話せる人を作ることも大切ではないでしょうか。
テーマ③:会社勤めか作業所か在宅か…
このテーマはやはり関心のある方が多いのでしょうか。最も人数の集まったテーマでした。
いきなり理解してもらうのは難しいけれど、明確に伝えたら配慮してくれる、理解のある所なら働けるという意見がありました。
また逆に、普通に見られたいけれど休んでしまう、複数の人とのコミュニケーションが難しいなどもあるようです。
障害をオープンにして働いていると賃金が安く、生活のためWワークという方法もありますが、それも上手くいくかといった不安があります。
テーマ④:時間配分の工夫
一般的に時間配分が苦手と言われる発達凸凹さん。そこには、先送りしてしまう、見通しが立てにくいなどの理由があるようです。
できるようになりたい、そのためには本人の気付きや他の人からのアドバイスを受けるのも良いかもしれません。
また、口頭指示でなく文章や図など理解しやすくなるように視覚化すると、仕事に取り組みやすくなり締切に間に合わせることができるという意見が出ていました。慣れてくるとできるようになる、遅刻も減ってきたりするようです。
壁に貼った模造紙を中心に対話が展開された今回のテーマトーク
これまでは机の上に模造紙を置き、参加者1人ひとりがペンを持って書きながら対話していました。
今回は、模造紙を壁に予め貼る方法にしてみましたが、書く人が自然に固定される(というスタッフとしては思わぬ)ことによって、書いた内容が見やすくなったり話に集中できるといった効果が得られたと思います。
テーマトークでも、前半の「話す・聞く・書く」ワークと同じで、書く人と話す人が完全に分かれているグループ、書く人を見ながら話しているグループ。書く人が途中で止めて話に入ったグループ、書く人も話して場を活性化させていたグループ。違いが見られて面白かったです。
参加者の方々から寄せられた感想
最後に1日の感想を2人1組になって話してもらいました。色々な思いが湧き出てきたようで、まだまだ話し足りないといった印象を受けました。
今回もOne day cafe.kyotoにご参加下さり、本当にありがとうございました。何回も参加者して下さっている方からは「いつもと違ったけれど、今回のようなスタイルも良い」と言って頂けました♪
また初めての方からも「普段なかなかこういうことをしないので来て良かった」「たくさん聞いたり話したりできて良かった」といった大変嬉しいご感想を頂きました♪
One day cafe.kyotoは、これからも新しい取り組みにチャレンジしていきます。
3月は学会報告とあやかさんの修士論文発表を予定
3月は情報コミュニケーション学会の報告と、いつも参加して下さるあやかさんの修士論文発表になります。テーマトークも行います。
盛りだくさんな内容となっておりますので、私達も今からワクワク、ドキドキしています。楽しみに待って頂けると嬉しいです♪どうぞよろしくお願いいたします(*^^*)
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